ドイツ映画 1916年に製作された作品

 この年ドイツで製作された映画には次のような作品がある。

 「ホムンクルス」(1916)は幻想的な連続劇で、何千人もの奴隷を動かす魔的な力を与えられた超人を描き、成功を収めた。

 前年(1915年)、「恐怖の夜」(1915)で初めて大役を得たエミール・ヤニングスは、「ルイーゼ・ロールバッハ」(1916)に出演し、スターになったと言われている。また、後に「カリガリ博士」(1919)などに出演する俳優であるヴェルナー・クラウスは、舞台で活躍していたが、「ホフマン物語」(1916)で映画デビューを果たしている。

 俳優から監督へと進出したエルンスト・ルビッチは「出世靴屋」(1916)といった作品を監督している。

 一方ドイツでは、戦中ということもあり、外国映画の輸入禁止の措置が取られたが、実際には機能していなかったとも言われる。

無声映画芸術の開花―アメリカ映画の世界制覇〈2〉1914‐1920 (世界映画全史)

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