日本 政府による推薦映画制度

 政府では、教育上有効と認定した映画を保護奨励し、俗悪と判断された活動弁士の教養を向上させたりといった活動を行っていた。

 1916年(大正5年)には、「クオレ」(イタリア)が推薦教育映画として初めて推薦されている。日活が浅草電気館で興行し、学生の団体観覧が行われたという。

 その一方で、大阪では児童の映画観覧を禁止する措置が取られ、帝国教育会では1917年(大正6年)に、取締りが検討されている。



(映画本紹介)

日本映画発達史 (1) 活動写真時代 (中公文庫)

日本映画発達史 (1) 活動写真時代 (中公文庫)

日本の映画の歴史を追った大著。日本映画史の一通りの流れを知るにはうってつけ。