映画評「笑ひの習慣」

 製作国アメリカ 原題「THE HABIT OF HAPPINESS」
 ファイン・アーツ・フィルム・カンパニー製作 トライアングル・ディストリビューション配給
 監督・脚本アラン・ドワン 脚本シャノン・ファイフ 出演ダグラス・フェアバンクス、ジョージ・フォーセット

 金持ちの息子サニーは、常に前向きでユーモアあふれる男。そんなサニーは、金持ちだが笑いを忘れたジョナサンを楽しませるように頼まれる。

 フェアバンクスらしい快活さが前面に出た作品だ。途中のホームレスたちの施設では収容者たちに体操を教えるという肉体的な快活さを示し、後半のジョナサンを笑わせようと苦心するシーンでは精神的な快活さを示している。後半は、ちょっとストーリー上の捻りがあるが、正直フェアバンクスの快活さの表現という意味においてはマイナスだ。

 金持ちの生活と、貧しい労働者の生活を、同じタイプのショットを並べて編集することで比較して見せるあたりは、この作品に監修として参加しているとうD・W・グリフィスの手法やメッセージ性に共通するものがある。