ウィリス・H・オブライエンの出発

 後に「キング・コング」(1933)で、コングの動きをストップモーション・アニメで表現して、「ストップモーション・アニメの父」と言われるウィリス・H・オブライエンが、約5分の短編である「THE DINOSAUR AND THE MISSING LING」を製作している。

 元は大理石の石切職人だったオブライエンは、模型を使って原始時代の人間と恐竜が登場する1分の短編を製作していた。その短編を見た配給業者のハーマン・ウォッバーが、5千ドルを提供してオブライエンが製作したのがこの作品である。作品は、エジソン社が配給して好成績を挙げ、オブライエンはエジソン社のニューヨークのスタジオで同種の映画を製作していく。オブライエンが製作したものには、古代をテーマにした「有史前の家禽」「我々の祖先の奇妙なペット」などがあるという。



(映画本紹介)

アメリカ映画の大教科書〈上〉 (新潮選書)

アメリカ映画の大教科書〈上〉 (新潮選書)

無声映画芸術の開花―アメリカ映画の世界制覇〈1〉1914‐1920 (世界映画全史)

無声映画芸術の開花―アメリカ映画の世界制覇〈1〉1914‐1920 (世界映画全史)

無声映画芸術の開花―アメリカ映画の世界制覇〈2〉1914‐1920 (世界映画全史)

無声映画芸術の開花―アメリカ映画の世界制覇〈2〉1914‐1920 (世界映画全史)