その他のアメリカ映画 1918年

 後に国民的スターとなるウィル・ロジャースが、ミュージック・ホールでの芸人からハル・ローチの短編映画で映画デビューしている。

 かつて「ブロンコ・ビリー」シリーズに主演し、西部劇のトップ・スターとして活躍したギルバート・M・アンダーソンは1916年に引退していたが、「射撃王(SHOOTIN' MAD)」(1918)という作品でカムバックを試みた。だが、ウィリアム・S・ハートの西部劇が数多く公開されて愛されていた時代に、ギルバートはかつてのような人気を取り戻すことが出来なかった。そのウィリアム・S・ハートは、西部劇「鬼火ロウドン」(1918)に監督・出演している。

 巨大な体格のエルモ・リンカーンが主演した「ターザン」(1918)も作られている。リンカーンは、ターザン・スター第1号となった。

 後に大スターとなるルドルフ・ヴァレンティノは、単独主演ではなく脇役や共演の形で「A SOCIETY SENSATION」「THE MARRIED VIRGIN」(1918)といった作品に出演している。

 「BEAUTIFUL JAPAN」(1918)は、アメリカ人であるBenjamin Brodskyが日本で撮影したフィルムをつなげた作品である。撮影自体が日本政府の鉄道の宣伝にも使われ、Brodskyらを乗せた列車には横断幕がつけられて、日本全国を走ったという点で、注目に値する作品だ。

鬼火ロウドン【字幕版】 [VHS]

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