映画評「THE FORBIDDEN CITY」

 製作国アメリカ ノーマ・タルマッジ・フィルム・コーポレーション製作 セレクト・ピクチャーズ・コーポレーション配給
 監督シドニー・フランクリン 製作ジョセフ・M・シェンク 原作ジョージ・スカボロ 脚本メアリー・ムリージョ
 出演ノーマ・タルマッジ、トーマス・ミーアン、E・アリン・ウォーレン、マイケル・ライル、

 舞台は中国。官吏の娘サン・サンは、アメリカ人男性と恋に落ちる。だが、王の寵愛を得るために、宮廷に連れていかれるサン・サンは、王の前にアメリカ人男性との間にできた娘を連れて来て殺される。サン・サンの娘トイは宮廷の中で育つが、トイもアメリカ人男性と恋に落ちる。

 サイレント期に高い人気を誇ったタルマッジが、中国人と中国人とアメリカ人の2役を演じた意欲的な作品。タルマッジの名前を冠したプロダクションで製作され、中国の宮廷のセットなどに製作費もかかっていることがうかがえ、当時のタルマッジの人気の高さがうかがえる。

 内容的には東洋と西洋の障壁を乗り越える、親子2代に渡る壮大なメロドラマ。大味で、細部にまで味わいがないのが残念だ。