エーリッヒ・フォン・シュトロハイムの監督デビュー

 エーリッヒ・フォン・シュトロハイムは、「アルプス颪」(1919)で監督デビューを果たしている。また、シュトロハイムは、主演と脚本も努めている。

 ドロミテを休暇で訪れたアメリカ人の医師夫婦にオーストリア軍将校が近づき、夫を魅了し、妻を誘惑するという内容の作品である。

 皮肉、苦味、浪費といった要素を盛り込み、古いヨーロッパのデカダンスと若いアメリカのナイーブさの衝突、極端な情熱、名誉といったシュトロハイムの作品を特徴づけるテーマが含まれているという。また、ロッキー山脈でロケ撮影も行われ、正確な細部描写というシュトロハイムの特徴の一端が見えるという。

アメリカ映画の大教科書〈上〉 (新潮選書)

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