ウィリス・H・オブライエンの出世作

 後に、「キング・コング」(1933)でコングの動きをストップモーション・アニメで表現し、「ストップモーション・アニメの父」と言われるウィリス・H・オブライエンが、約10分の「THE GHOST OF SLUMBER MOUNTAIN」(1919)を製作している。

 エジソン社に所属して映画製作を行っていたオブライエンだったが、古代生物のモックアップ(実物大模型)を作っていた彫刻家のハーバート・M・ドウリーに会い資金提供を受けることになり、エジソン社を辞めて製作した。

 登山家が山で幽霊に会い、カメラに似た装置をもらう。覗くと有史前の動物が見え、トリケラトプスを倒したアロサウルスが登山家を追いかけてくるという内容で、10万ドルの利益を上げたという。

アメリカ映画の大教科書〈上〉 (新潮選書)

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