映画評「PAY YOUR DUES」

 製作国アメリ
 製作ローリン・フィルムス 配給パテ・エクスチェンジ
 製作・監督ハル・ローチ 出演ハロルド・ロイド

 女友達らと目隠しをして遊んでいる主人公の青年は、怪しげな集団の謎の儀式に巻き込まれてしまう。

 怪しげな集団がいったい何なのかは最後までよくわからない。それよりも、そういった滅茶苦茶なシチュエーションの中で、軽く楽しめるギャグが展開されていることの方が重要だ。

 目隠しをしたロイドが梯子を昇ることを命じられる。梯子は昇っても昇っても同じ位置にとどまる(ルームランナーの梯子版)ように出来ているが、ロイドは目隠しをしているため分からない。扇風機を使って強風を当て、遥か下方から声が聞こえるように細工したりと、周りの人々はロイドが高いところにいるように思うように仕向けるというギャグが秀逸だ(何故こんなことをするのかは分からない)。

 アナーキーな内容のこの作品は、後のロイドがブレイクした作風とは少し違うが、軽く楽しい作品であることは確かだ。