ウィリアム・S・ハートが人気の絶頂に

 1920年当時、西部劇で人気を得ていたウィリアム・S・ハートは人気の絶頂にあったという。当時のハートの人気はダグラス・フェアバンクスをもしのいでいたと言われている。

 そんなハートは1920年から1921年にかけて、パラマウント=アートクラフト社のために12本の映画を撮影している。ハートはランバート・ヒリヤーを協力者に、詳しく書き込まれた脚本をもとに映画を製作していたという。当時、詳しい脚本は珍しかったと言われている。

 この年、ハートが出演した「人生の関所」(1920)は、「シェーン」(1953)の原型のような味わいがある作品と評価されている。