映画評「THE SOUL OF YOUTH」

 製作国アメリ
  リアラート・ピクチャーズ製作・配給 製作・監督ウィリアム・デズモンド・テイラー

 孤児院で育てられた少年エドは、孤児院を逃げ出して食べ物を盗み、捕まる。温情的な少年裁判所のリンゼー判事は刑務所ではなく施設に送ろうとするが、ある家族がエドを引き取ることを申し出る。

 上記の他にも、エドは貧しい女性が金持ちに売った子供だったが、そこで受け入れられずに捨てられたり、新聞配達をして生きる親のいない少年との友情があったりと様々な要素が絡んだ複雑な物語である。そのため、焦点が絞りきれていない面が感じられるものの、見ていて飽きない作品となったともいえるのではないかだろうか?

 当時のアメリカでは、まだ未成年も大人と同じ法律で裁いていた州も多く、この作品に出演もしているコロラド州のリンゼー判事(本人役として出演)らが、子供用の裁判所の必要性を訴えていたのだという。そういった当時の状況が反映された映画でもある。