映画評「自動車屋」
原題「THE GARAGE」 製作国アメリカ
コミック・フィルム・カンパニー製作 パラマウント・ピクチャーズ配給
監督・出演ロスコー・アーバックル 出演バスター・キートン
自動車のガレージ兼消防署で働くファッティとバスターは、相次ぐトラブルに翻弄される。
おもしろい。ギャグが冴えている。自動車を回転させるターンテーブルを使ったギャグの数々は、1つの装置を使っていくつものギャグを生み出すアーバックルらの才能を感じさせる。貸し出した中古車のエンジンが煙を噴き出したかと思うと、タイヤ、バンパー、ドアなどが次々とバラバラになっていくギャグは、これから先映画やテレビで繰り返される名ギャグ。キートンが犬にズボンをかじられ、タルをはいて歩くが転んでバラバラになってしまい、ポスターに書かれた人物のはいているキルトの部分を切り取ってやり過ごすギャグもおもしろい。また、追われるキートンがファッティのすぐ後ろに立って歩くことで見えなくなりやり過ごすギャグも、単純だがおもしろい。
視覚的なギャグ以外でも、火事になって閉じ込められた人を助けているのに、12時になるとランチだからとみんな飯を食いに行ってしまうというギャグもある(「モダン・タイムス」でも同じようなギャグがあった)。
アーバックルとキートンの最後の共演作だが、まだまだ2人のコンビを見ていたいと思わせるおもしろいギャグの洪水による秀作だ。
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