映画評「BE MY WIFE」

 製作国アメリ
 マックス・ランデー・プロダクション製作 ゴールドウィン・ディストリビューティング・カンパニー配給
 製作・監督・脚本・出演マックス・ランデー

 ある女性に恋をしているマックスだが、女性の母親は別の男性と女性を結婚させようとしている。マックスは、自分が結婚相手にふさわしいことを示すために、泥棒をやっつける狂言を一人で行う。

 マックス・ランデーと言えば、世界初のスター喜劇役者であり、チャールズ・チャップリンも師と仰いだと言われる人物だ。この頃には、1910年代前半のような人気は失われていたが、アメリカで映画製作を行っていた。この作品は、元々は30分程度の2巻ものだったが、私が見たのはカットされた13分のバージョンである。

 すでにスターとなっていたチャップリンやバスター・キートンなどと比べると、ハンサムでダンディなランデーは、外見が普通なため異色に見える。ランデーが見せてくれるギャグは、カカシになって人を誤魔化したりといった他の作品でも見たことがあるようなものだが、ランデーはしっかりとした演技でこなしている。特に、自分の勇気と強さを見せつけようと、泥棒をやっつける狂言を一人でこなすギャグは、見事な出来栄えで、ランデーの底力を感じさせる。