映画評「THE SPORTSMAN」

 製作国アメリカ ヴァイタグラフ・カンパニー・オブ・アメリカ製作・配給
 監督・製作・脚本・出演ラリー・シーモン 監督・脚本ノーマン・タウログ

 狩猟に来ていた男が、召使いと一緒にスルタンの兵士に捕まり、宮殿に連れていかれる。そこで、男と兵士にスルタン、さらにはライオンが加わってもドタバタが繰り広げられる。

 ドタバタ自体は、他のスラップスティック・コメディでも見たこともあるような展開である。ライオンが使われる作品は他にもあるが、この作品は本当にライオンに接近して撮影しているように見える。カメラ・トリックを使っているとしたら、かなりの腕前だ。

 シーモンは、スタントも使用するし、カメラ・トリックも使用するコメディアンだ。この作品では、ライオンの登場によって驚いた肖像画の中の人物が、走って逃げだすといったギャグ。ライオンに怯えた兵士が(文字通り)小さくなってしまうといったギャグで、ジョルジュ・メリエス流のカメラ・トリックを見せてくれる。