トッド・ブラウニング=プリシラ・ディーンのヒット・コンビ

 後に問題作「フリークス」(1932)を監督するトッド・ブラウニングは、この頃は女優プリシラ・ディーンとのコンビでヒット作を送り出すヒット・メイカーだった。

 ブラウニングとディーンのコンビ作である「二国旗の下で」(1922)は、ルドルフ・ヴァレンティノ主演の「シーク」(1921)で起こったアラブ・ブームに便乗した作品であるとともに、セダ・バラ主演作のリメイクでもある。アルジェリアを舞台に、フランス人の父とアラブ人の母を持つ女性と、フランス人伍長の悲恋を描いた。

 ちなみにディーンは、数奇な運命に翻弄されるヒロインを演じた「野に咲く花」(1922)にも主演している。