その他のフランス映画 1922年

 「恋の凱歌」(1922)は、ツルゲーネフの小説「勝ち誇れる戀の歌」を映画化した幻想譚である。ヴィクトル・トゥールヤンスキー監督作で、ナタリー・コヴァンコが濃厚な演技を見せた。ルネサンス時代、美貌と淑徳に名高いヴァレリアを愛する2人の貴族がいた。恋に破れた方の貴族は東方をさすらった後に、魔術を習得して帰国し・・・という内容の作品である。

 フランス映画草創期から活躍し、連続映画の名手と言われたルイ・フイヤードは、全12篇の連続映画「海賊の息子」を監督している。この作品は、フイヤード最後の長編連続映画となった。この後、フイヤードは数エピソードの小規模な連続映画を作っていく。