映画評「THE DUMB-BELL」

 製作国アメリカ ハル・ローチ・ストゥディオズ製作 パテ・エクスチェンジ配給
 監督・出演チャーリー・チェイス 製作ハル・ローチ 出演スナブ・ポラード

 6人の医者たちに禁欲的な生活を送ることを余儀なくされた老人の物語・・・と思っていたら、これは映画の撮影で・・・。

 ハル・ローチが主宰していたプロダクションで、髭が特徴的なスナブ・ポラードが主演した作品。

 10分程度の短いコメディだが、冒頭の「実は映画の撮影」というツイストも鮮やかで、オチも効いていて面白い作品だった。6人の医者と老人の物語の部分が、時間も割かれている上に、ポラードの演技や展開・ギャグもしっかりしているために、ツイストが効いてくる。ラストは、話の展開だけではなく、怒り狂ったポラードが映画のセットを壊しまくるというカタストロフィの視覚的な楽しさもある。

 チャールズ・パロット名で監督を務めているチャーリー・チェイスは、キーストン時代から活躍しているコメディアン兼映画製作者。この作品はチェイスの才気を感じさせる。