映画評「GYMNASIUM JIM」

製作国アメリ
マック・セネット・コメディーズ製作 アソシエイテッド・ファースト・ナショナル・ピクチャーズ配給
監督ロイ・デル・ルース、F・リチャード・ジョーンズ 製作マック・セネット 撮影ペリー・エヴァンス、フレッド・ジャックマン 編集アレン・マクニール
出演ビリー・ビーヴァン、ミルドレッド・ジューン、キューピー・モーガン、マーヴィン・ロバック、アル・クック

 ガレージで働くジムは、隣で働く女性に惚れている。自らの発明が1万ドルで買い取られることになったジムと女性は急接近。だが、ボクシングの試合に出て1万ドルを賭ければ相手が負けてくれるという、詐欺師の口車に乗ってしまう。

 上質なスラップスティック作品。水道管の破裂あり、ボクシングあり、カー・チェイスありと、当時多く使われたスラップスティックの要素がうまく使われている。ジムの発明品が、「静かな自動車用クラクション」だったりと細かい部分にも気を使われている。

 スラップスティックの始祖として知られるセネットは、上質なスラップスティックを多く製作している。かつてのキーストン時代のような勢いだけではなく、練られているところに、余裕が感じられる。