レオン・ムーシナックのリズム論

 映画批評家・理論家のレオン・ムーシナックは、論考「映画のリズム」(1923)のなかで、リズムをショット内のリズム(内的リズム)とショット連鎖によって生起するリズム(外的リズム)にわけ、外的リズムの重要性を説く「リズム論」を発表した。外的リズムの成否により、ショット内映像が力を発揮できるとしたこの論は、ルイ・デリュックが提唱した、映画特有の映像美や美的効果を重視した「フォトジェニー論」を補強、発展させたものと言われている。