ヴィクトル・シェーストレームのハリウッドでの出発

 スウェーデンからハリウッドにやって来たヴィクトル・シェーストレームは、第1作としてアイルランドマン島が舞台のホール・ケーン原作「男の名を言え」(1924)を監督。続いて、ロシアのペシミズムの巨匠レオニード・アンドレーフの劇の映画化であり、ロン・チェイニー主演の「殴られる彼奴」(1924)を監督している。

 「殴られる彼奴」(1924)は、妻が他の男といなくなったためにピエロとなった男が、裸馬の女騎手に恋をするという内容である。虐げられた男の内面をチェイニーが巧みな演技で表現し、興行的にも成功を収めたという。


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