大女優たち 1924 スワンソン、ネグリ・・・

 1923年に24歳で全米興行収入ナンバーワン女優となったグロリア・スワンソンは、「嬲られ者」「蜂雀」(1924)に出演している。

 「嬲られ者」でスワンソンは、見事なスラプスティック芸を見せている。スワンソンのデビューは喜劇女優としてであり、それを武器にした反射神経と繊細な演技を持っていたと言われている。

 「蜂雀」は、女優モード・フルトンが書いた舞台劇に基づく、パリの暗黒街を舞台にしたドラマである。モンマルトルに住む「蜂雀」と呼ばれた女盗賊と、アメリカの通信員ランドールは、互いに愛し合うようになり・・・という内容の作品だ。

 ドイツからハリウッドにやって来ていたポーラ・ネグリは「禁断の楽園」(1924)に出演している。典型的な妖婦(ヴァンプ)役で、その力を見せているという。映画の成功には、監督であるエルンスト・ルビッチの功績も大きかったという。

 1924年にはパン・クロマティック(全色感光乳剤)フィルムが完成されている。このフィルムにより、ヨーロッパ流の繊細な演技が写実的にフィルムに定着されるようになり、後のグレタ・ガルボのような大スターを産む土壌となったという意見もある。

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