フランス映画 アレクサンドル・ヴォルコフとイヴァン・モジューヒンのコンビ作 「キーン」「過ぎ行く雲」

 「キーン」(1924)は、名優キーンを描いたアレクサンドル・ヴォルコフ監督作である。ウィリアム・ファーナム主演「名優の恋」(1922)と同じ原作の舞台劇の映画化だった。18世紀のロンドン。名優と言われたキーンは伯爵夫人を愛していたのだが、恋敵は時のプリンス・オブ・ウェールズで・・・といった内容の作品だ。イヴァン・モジューヒン演じる主人公が、酒場で踊る場面の上半身と下半身のフラッシュ・バックが注目を集めた。

 アレクサンドル・ヴォルコフ監督、イワン・モジューヒン出演のコンビは、「過ぎ行く雲」(1921)も残している。父と婚約者と3人でイングランドの田舎町に住むルイは、莫大な遺産を相続し、詐欺師や妖婦に狙われるようになり・・・という内容の作品である。