その他のソ連映画 1924年

 革命を避けてパリへ亡命していたヤーコフ・プロタザーノフは、メジラブポムの招きで帰国し、SF映画「アエリータ」(1924)を監督している。トルストイの原作を自由に翻案したもので、巨額の資金で製作された。1919年から1920年のモスクワの日常と、夢の中で革命が実行される火星を見せる。フリッツ・ラングやジョルジュ・メリエスを思わせるアヴァンギャルド的作品と評されている。また、火星人のいでたちなどは、SFのイラストやこの後の映画に強い影響を与えたとも言われる。ソ連では商業的に成功したが、外国では失敗に終わった。

 1919年に創設された国立映画学校内に、I・イワーノフ=ワーノ、ホダターエフ兄妹、ブルムベルク姉妹らによるアニメ工房が作られ、プロトザーノフの「アエリータ」のパロディである「宇宙革命」(1924)が製作されている。

アエリータ [DVD]

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