映画評「THE LUCK O'THE FOOLISH」
※ネタバレが含まれている場合があります
[製作国]アメリカ [製作]マック・セネット・コメディーズ [配給]パテ・エクスチェンジ
[監督]ハリー・エドワーズ [製作]マック・セネット [撮影]ウィリアム・ウィリアムス、ジョージ・クロッカー [編集]ウィリアム・ホーンベック
[出演]ハリー・ラングドン、マーセリン・デイ、フランク・J・コールマン、マデリン・ハーロック、カラ・パシャ
妻とともに列車に乗るハリーは、悪漢に財布を取られてしまう。仕方なく昔の仕事である警官に戻ったハリーは、悪漢を見つけた妻が財布を奪い返そうと悪漢に近づくのを、体を売ろうとしていると勘違いする。
前半は寝台列車を舞台にしたルーティンなギャグ、中盤は警官に扮したハリーが失敗を繰り返すギャグ、後半は悪漢との対決を中心としたギャグと3つに分けられている。それぞれ、どこかで見たようなギャグが展開され、これといった新鮮はない。だが、ラングドンはトラブルに巻き込まれるハリーを落ち着いて演じている。その点において、この作品は「スラップスティック・コメディ」とは一線を画している。
ギャグはありきたりだが、ラングドン演じるハリーはありきたりではない。総じて見ると面白いとは言いかねる作品ではあるが、ラングドンの個性が垣間見える。
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