映画評「YOUNG OLDFIELD」

※ネタバレが含まれている場合があります

[製作国]アメリカ [製作]ハル・ローチ・ステゥディオズ [配給]パテ・エクスチェンジ

[監督]レオ・マッケリー [製作]ハル・ローチ

[出演]チャーリー・チェイス、エマ・テンシー、マリー・モスキニ、ジョー・コブ、バーニー・オールドフィールド

 レーサーを夢見るジミーは、母親とともに雑貨店を営んでいる。借金を払いに行った母親からお金を忘れたという連絡を受けたジミーは、車を飛ばして届けに行く。チャーリー・チェイスがジミー・ジャンプの役名で主演したコメディ・シリーズの1つ。

 夢の中のカー・レースでジミーが勝つ相手は、当時有名なレーサーだったバーニー・オールドフィールドで、本人が出演している。オールドフィールドは、他にもいくつかのコメディに本人役で出演していた。

 車の疾走シーンは、他の作品でも見たことがある感じだが、細かい部分が面白い。例えば、借金の返済のために品物を売らなければならないジミーは、コショウを扇風機で外に向けて飛ばす。そのためにクシャミをした人々がのど飴を買いにやってくる。そして、次から次へとやって来た人々が店の中を満たし、彼らは同じタイミングで一緒にクシャミをするだ。このタイミングや間は、まさに演出の領域で、この後監督として一線で活躍していくマッケリーの面目躍如だ。

 細かい点というよりも、本編と一切関係ない点で魅力的なのが、「ちびっ子ギャング」シリーズのレギュラーでもある太っちょのジョー・コブだ。このおっさんみたいな子どもが、コショウのためにクシャミをして服が破けるギャグは文句なしに微笑ましい。