ピックフェアの映画製作 「アンニー可愛や」「ドンQ」

 ピックフェアと呼ばれた、メアリー・ピックフォードダグラス・フェアバンクスも、映画製作を続けていた。

 「ロジタ」(1923)や「ドロシー・ヴァーノン」(1924)で大人の女優への脱皮を目指したが、大衆の支持を得られなかったメアリー・ピックフォードは、再び子役に戻り、12歳の子役を演じた「アンニー可愛や」(1925)に出演している。

 ピックフォードの夫であるダグラス・フェアバンクスは、大ヒットした「奇傑ゾロ」(1920)の続編である「ドンQ」(1925)を製作・出演している。スペインを舞台にゾロの息子が鞭を多用して活躍する。しまいには、息子救出にゾロがカリフォルニアからやって来て、父子で活躍する。フェアバンクスは父と子の二役を演じた。ヒットしたが、「ロビン・フッド」(1922)や「バグダッドの盗賊」(1924)には及ばなかったという。