ルビッチ流風俗喜劇の流行と新しいコメディの台頭

 ドイツからハリウッドにやって来たルビッチはハリウッド大きな影響を与え、ルビッチ流の風俗喜劇が流行した。
 マルコム・セント・クレア監督の「子の心親知らず」(1925)もその1つである。離婚しそうなアドルフ・マンジュー演じる父とフローレンス・ヴィダー演じる母が、ベティ・ブロンソン演じる娘のおかげで和解するまでをユーモラスなタッチで描いた作品である。

 このジャンルはパラマント社が独占的と言えるほど多くの作品を作った。ジェームズ・クルーズ監督、コンスタンス・ベネットエスター・ラルストン共演の「親心子心」(1925)も、佳作の1つである。