ハリウッドへやって来たヨーロッパ映画人たちの活躍 シェーストレーム、ネグリ
モーリッツ・スティルレルより一足早くハリウッドで監督活動を行っていたヴィクトル・シェーストロームは、「女王の告白」「故郷の土」(1925)を監督している。「故郷の土」はラーゲルレーフ原作「ポルテュガリアの皇帝」の舞台をアメリカに移して映画化した作品である。ノーマ・シアラー、ロン・チェイニーが出演している。
ドイツからハリウッドへとやってきていたポーラ・ネグリは、「落花長恨」(1925)に出演している。魅力的な妖婦ぶりを見せるが、ネグリの異国情緒は時代遅れに感じられたと言われる。また、ネグリは無教養な映画ファンにだけ好まれる危険があったが、この作品はその危険を積極的に受け入れて作られた作品であるという。