その他のソ連映画 1925年

 初期ソ連映画の重要人物と言われるウラジミール・ガルジンは、カトリック聖教者の反革命的陰謀を描いた「十字架とモーゼル銃」(1925)を監督している。自然と風景をうまく利用して作られた作品だという。ガルジンは、革命後は重要な作品を作らなかったが、映画学校を設立して多くの映画人を世に出すことに力を貸していく。

 ユール・フェリヤブジスキーは、「ポストマスタア」(1925)を監督している。アレクサンドル・プーシキン原作の、娘を将校に奪われた老父の物語である。村の様子がすばらしいが、古いロシア映画の範疇の作品とも言われる。

 国立映画学校内に作られたアニメ工房では、人形アニメ「炎の中国」(1925)が作られている。このアニメ工房は、後に国家管理の映画会社「メジラブポム=ルーシ社」に吸収されることになる。

 記録映画の分野では、ウラジミール・シュネイデロフが中国戦線を記録した「大いなる飛行」「中国の国内戦争」(1925)を製作している。

 ソ連邦の1つだったウズベキスタンでは、首都タシケントに「東方の星」スタジオが設立されている。同じくソ連邦の1つタジキスタンでは、ニュース映画製作が開始されたという。