イギリス ロンドン・フィルム・ソサエティの設立

 イギリスの映画製作は衰退していた。その理由は、外国映画を優先的に上映する興行側にあったと言われる。1925年には、イギリス映画の国内での上映について議論が上院で交わされたという。

 1925年10月には、ロンドン・フィルム・ソサエティが設立されている。イギリスの商業一本やりの興行システムでは上映されない優れた作品の上映が目的で設立された団体である。脚本家アイヴァ・モンタギューが、映画監督のピアスンや俳優ヒュー・ミラーに呼びかけ設立された。会員制の組織で、日曜日の午後に鑑賞会を行ったという。バーナード・ショーH・G・ウェルズオルダス・ハックスリーなどの著名な作家も参加した。このことは、映画が知的関心を引くようになった証拠であるとも言える。