映画評「恋の修羅城」
※ネタバレが含まれている場合があります
[製作国]アメリカ [原題] THE COMING OF AMOS [製作]シネマ・コーポレーション・オブ・アメリカ [配給]プロデューサーズ・ディストリビューティング・コーポレーション(PDC)
[監督]ポール・H・スローン [製作]セシル・B・デミル [原作]ウィリアム・J・ロック [脚本]ジェームズ・クリールマン、ギャレット・フォート [撮影]アーサー・ミラー [美術]チェスター・ゴア
[出演]ロッド・ラ・ロック、ジェッタ・グーダル、ノア・ビアリー、リチャード・カール、アーサー・ホイト、トリクシー・フリガンザ、クラレンス・バートン
オーストラリアで羊飼いをしているエイモスは、リビエラの叔父の元を訪ねる。エイモスはロシアから亡命してきていた王女と親しくなるが、王女を我が物にしようと企むガルシアが目を光らせている。
自然あふれるオーストラリアでのびのびと生きるエイモスと、リビエラの上流階級の人々とのカルチャー・ギャップが見どころ・・・と思いきや、少し描かれるくらいで、すぐに王女に惚れてしまったエイモスが大活躍する、よくあるタイプの作品だった。特徴的なのがブーメランだけというのは少し寂しい。
セシル・B・デミルが大手映画会社から独立して、自由を求めて設立されたPDC配給のために作られた作品で、製作にデミルの名が連ねられている。私が見た海外版DVDのパッケージにも名前がきちんと記載されていた。王女の豪華な衣装と、地下牢などのガルシアの屋敷の大げさな仕掛けがデミルらしい豪奢な魅力を感じたりもしたが、デミルがどの程度製作に関わっていたのかは分からない。