映画評「HELLO BABY!」

[製作国]アメリカ  [製作]ハル・ローチ・ステゥディオズ  [配給]パテ・エクスチェンジ
[監督]レオ・マッケリー  [製作]ハル・ローチ

[出演]チャーリー・チェイス、キャスリン・グラント、アル・ハレット

 チャーリーと妻は、家の前に置かれた赤ん坊を見つける。2人で育てることに決めるが、真夜中に子どもが泣きだしてどうしていいかわからなくなる。

 冒頭が面白い。暗い部屋の中を静かに入ってくるチャーリー。金庫のダイヤルに手を伸ばすが、気づかれて明かりを付けられてしまう。が、明かりを付けたのは妻で、強盗だと思ったチャーリーは遊ぶ金を取ろうとしたのだったというもの。いかにも強盗のしわざに見せる雰囲気で、演出がギャグの1つなっているのを見せてくれる。その後も、2つのヘッドライトが見えて轢かれると思ったら2台のバイクで助かったり(このギャグは他の作品でも見た)、子どもを寝かしつけようと妻が逆立ちをしてみせたりと細かいギャグが楽しい。

 この頃のチェイスの作品はマッケリーの協力も得て、演出も含めた一巻物(15分弱)のコメディとして完成の域に達しているように感じられる。