映画評「BAD BOY」
[製作国]アメリカ [製作]ハル・ローチ・ステゥディオズ [配給]パテ・エクスチェンジ
[監督]レオ・マッケリー [製作]ハル・ローチ [撮影]レン・パワーズ [編集]リチャード・C・キュリアー
[出演]チャーリー・チェイス、マーサ・スリーパー、イヴリン・バーンズ、ハーディー・カークランド、ノア・ヤング
工場のオーナーの息子であるジミーは、父親の命令で現場の労働者と一緒に働くことになる。チャーリー・チェイスがジミー・ジャンプの役名で主演したコメディ・シリーズの1つ。
荒くれ者たちが揃った労働者たちの中で、小さな鉄骨1個を運ぶのにも重機を使用したり、母親が持ってきたランチは食器が多いが食事の量が少なかったりといった環境の違いによるギャグに加え、ジミーが妖精の格好をしてバレエを踊ったりといった視覚的なギャグも忘れられていない。視覚的なギャグでは、労働者たちが投げるレンガが機関銃のように酒場の男たちを倒していくシーンは圧巻。
これまで1巻(15分弱)もののコメディに出演してきたチェイスは、この作品から本格的に2巻(20〜30分)の作品に出演していく。時間が伸びた分、キャラクターや環境までも描きこむことができるようになり、チェイスならではのシチュエーションに凝った作品が生み出されていく。この作品はまだ後年の作品には及ばないものの、環境の違いをギャグに転化することに成功している。