映画評「LOOKING FOR SALLY」

[製作国]アメリカ  [製作]ハル・ローチ・ステゥディオズ  [配給]パテ・エクスチェンジ

[監督・脚本]レオ・マッケリー  [製作・脚本]ハル・ローチ  [撮影]レン・パワーズ、ジョージ・スティーヴンス

[出演]チャーリー・チェイス、キャスリン・グラント、ノア・ヤング、レオ・ウィリス

 ヨーロッパから帰国してきたジミーは、幼馴染みのサリーとの結婚が約束されている。ジミーとサリーは互いを醜い人物と誤認して、逃げ出そうとする。だが、サリーとは知らずにサリーを見て美しさの虜になったジミーは、サリーの関心を引こうと躍起になる。チャーリー・チェイスがジミー・ジャンプの役名で主演したコメディ・シリーズの1つ。

 人道活動をするサリーの関心を引こうと、自らを酒によって人生が台無しになってしまい、酒瓶が割れている姿を見ると気が変になってしまうという話をしていしまったために、その後サリーに狂人扱いされてしまうという展開は捻りが効いている。後の「キツネ狂い」(1926)にも通じるものがある。

 酒で人生が台無しになってしまったストーリーを途中に入れたり、車で追いかけようとして雇ったドライバーが初めて車を運転する人物だったりと、小さなギャグもたくさんある。

 全体的には大きなうねりを感じられなかったのが残念だが、捻りが効いているし、小さなギャグがある楽しい作品だ。