映画評「THE MAN ON THE BOX」

[製作国]アメリカ  [製作・配給]ワーナー・ブラザース

[監督]チャールズ・ライスナー  [原作]ハロルド・マクグラス  [脚本]チャールズ・ローグ  [撮影]ニコラス・T・バロウズ  [編集]レイ・エンライト  [美術]ルイス・ゲイブ、エスドラス・ハートレイ

[出演]シド・チャップリン、デヴィッド・バトラー、アリス・カルホーン、キャスリン・カルホーン、セオドア・ローチ

 新型ヘリコプターの発明家に資金を提供しているボブは、大佐の娘に恋をしている。だが、発明家の妻とできていると発明家に疑われる。一方で、新型ヘリを大佐が採用しようとするのを邪魔しようという勢力が、ヘリの設計図を奪おうとし、ドタバタが繰り広げられる。

 チャールズ・チャップリンの兄であるシド・チャップリンが主演している。髪をなでつけたハンサムないでたちで登場するものの、後半はメイドに扮して女装姿を披露するのは、同年の「CHARLEY'S AUNT」と同じだ。シドの女装姿は妙に似合っている。一定の人気があったのだろうか?

 偶然の連続で、シド演じるボブが発明家の妻とできていると疑われたりと、脚本に工夫が見られるものの、飛び抜けた素晴らしさがあるわけではなく、やはり最大の見所はシドの女装という印象を受けた。