ロナルド・コールマンの大活躍 「ボー・ジェスト」「お転婆キキー」「夢想の楽園」

 コールマン髭で有名な大スターのロナルド・コールマンは、「ボー・ジェスト」「お転婆キキー」「夢想の楽園」(1926)に出演し、大活躍を見せた。

 「ボー・ジェスト」は、砂漠を舞台にした作品で、ジェスト三兄弟の肉親愛、自己犠牲をテーマにした作品である。コールマンは長兄マイケルを演じた。サディスティックな敵役を演じたノア・ビアリーが光っていたと言われる。

 「お転婆キキー」では、コールマンは得意のダンディな男を演じた。ノーマ・タルマッジ演じるキキーが憧れる年上の男という役どころである。

 「夢想の楽園」では、コールマンはゲイリー・クーパーと共演し、印象的な演技を見せた。砂漠に川の水を引くために懸命の努力をするパイオニアたちの苦悩を描く西部開拓ドラマである。ちなみにクーパーは、ヒロインに密かに恋心を抱きながら、最後に狙撃されて重傷を負う青年を好演している。

 プレイボーイ役が多かったコールマンだったが、「ボー・ジェスト」「夢想の楽園」では男性映画のヒーロー役を演じている。