1926年のソ連映画界とジガ・ヴェルトフ

 革命による混乱から閉鎖されたところも多かったロシア全土の映画館は徐々に再開され、様々な外国映画が公開された。この頃のソヴィエト映画のシェアは低く、1926年には興行の15%しかなかったという。

 ニュースやドキュメンタリーに価値を置き、「キノ・プラウダ」(1922−25)などを製作していたジガ・ヴェルトフは、「進め、ソヴェート」(1926)を監督している。この作品では、革命の混乱から再建の時期を描き出しているという。また、モスクワの選挙の一日などを描いたこの作品は、ヴェルトフの理論が適用された最初の長編映画でもある。