ハリウッドで活躍した日本人

 昨年から始まった、中国人警官が主人公の「チャーリー・チャン」シリーズの2作目「支那の鸚鵡」(1927)では、日本人の上山草人がチャンを演じた。ちなみに、当時の日本はアメリカの仮想敵国だったこともあり、ハリウッドで上山は日本人を演じていない。

 1920年代後半から1930年代にかけてのハリウッドでは、日本人が多く活躍していた。撮影所のスタッフとして働く日本人は多かったし、チャールズ・チャップリンは高野虎市を秘書にして、さらに運転手も日本人を雇ったという。また、日本びいきリリアン・ギッシュは、足袋に草履で撮影所に通ったという。だが、この後トーキー時代にとなり、流暢な英語が話せない日本人俳優は活躍できなくなっていく。