イギリス 「スクリーン・クォータ」の導入

 低迷するイギリスの映画製作を救うために、映画法が改訂され、「スクリーン・クォータ」が、導入されている。上映する映画の一定割合をイギリス映画とすることを義務づけるものだったが、減収を恐れた劇場側は反対したという。最初の6ヶ月は5%。毎年パーセントが引上げられ、1935年には20%とするとされた。一方で、製作資金の国家援助の議論も起こっていたが、こちらは見送られた。

 その結果、多くの映画が作られるようになったが、早撮り、低予算、粗雑な映画が大部分だったと言われる。イギリス映画監督協会の会長だったジョージ・ピアスンはこれを見抜き、クォーター制反対キャンペーンを張った。だが、新人監督の輩出が可能になったという意義もあったと言われる。