スペイン映画 1927年

 スペインでは、文芸作品の映画化が多く行われた。

 フローリアン・レイ監督の「修道女サン・スルピシオ」(1927)は、19世紀の自然主義の小説家であるアルマンド・パラシオ・バルデス原作の映画化であり、後年の大スターである女優インペリオ・アルヘンティーナのデビュー作でもある。レイとアルヘンティーナは後に結婚する。

 「私の夫」(1927)は、カルロス・アルニーチェスの戯曲の映画化である、後に映画評論家としても活躍するカルロス・フェルナンデス・クエンカが監督した作品である。

 文芸作品以外にも、スター女優のカルメン・トレド主演作「マドリードの薔薇」(1927)などが作られた。