映画評「グレイト・ガンズ」

※ネタバレが含まれている場合があります

[製作国]アメリカ  [原題]GREAT GUNS  [製作]ロバート・ウィンクラー・プロダクションズ、ウォルト・ディズニー・プロダクションズ  [配給]ユニヴァーサル・ピクチャーズ

[監督]ウォルト・ディズニー  [製作]チャールズ・ミンツ

 ディズニーがミッキー・マウスの前に登場させたウサギのオズワルドが主役の短編アニメーション。オズワルドは人気を得るが、権利が自分にはないことを知ったディズニーは、仲間と共にミッキー・マウスを世に送り出すことになる。

 オズワルドは愛する女ウサギを置いて戦争へ行き、敵と戦う。

 当時は実写映画の分野でも戦争映画が多く作られるようになっており、アニメ作品も実写映画の受けていたと思われる。

 冒頭では、行進するウサギたちが、訓練所のテントを通ると軍人になって出てくる姿が、工場のベルト・コンベアのように描かれており、戦争を揶揄しているとも捉えることができる。だがメインは、アニメならではのシュールな戦闘シーンの楽しさだろう。

 飛行機による空中戦は、いつの間にか飛行機同士の殴り合いの戦いになる。相手の大砲には、長い口を持つ動物に大砲の弾を飲ませて、コショウでくしゃみをすることで対抗する。しまいには、大砲を食らってバラバラになってしまったオズワルドが、カクテルを作る要領でシェイカーで振られると元に戻る。7分の短い時間だが、シュールなギャグ満載でとにかく楽しませてくれる作品だ。