「日本映画発達史」「講座日本映画」

 ここで、1896年と1897年の日本における映画の歴史についても触れていきたい。

 その前に、日本の映画の歴史を調べるにあたって参考にした2冊の本を紹介しよう。

 1冊は田中純一郎氏による「日本映画発達史」。1976年に発売された本で、すでに書店では並んでいないが、古本では比較的簡単に買うことができる。1〜5巻まであり、1巻あたり1,000円くらいで買うことができる。初期日本映画を概観するにはうってつけの本だ。

日本映画発達史 (1) 活動写真時代 (中公文庫)


 もう1冊は「講座日本映画」。1985年に発売された本で、まだ書店で買うことができる。この1巻〜8巻まである。「日本映画発達史」と異なる点は、筆者が複数おり、1つ1つのトピックスについて掘り下げた内容となっている点。

日本映画の誕生 〜講座日本映画 (1)


 「日本映画発達史」は概観に過ぎるところがあるので、「講座日本映画」で補いながら読むとよいだろうと思う。興味のある方は是非。