パリ万博とパテ社とゼッカ

 パリ万博にはフランスの映画会社のパテ社も出展していた。パテ社が出品したのは、蓄音機であった。出展自体は映画とは関係ないが、パテ社はここで重要な人物を雇い入れることになる。フェルディナン・ゼッカだ。ゼッカはこれまで、独白の専門家として蓄音機の蝋管の録音の仕事をしていた。そんなゼッカにパテ社が展示場の準備の依頼したのだ。ゼッカはこの仕事をこなし、パテ社の信頼を得て、雇われることになる。