日本 常設映画館の誕生

 これまで、日本の常設映画館は浅草の電気館のみだったが、この年から常設館が作られ始める。

 大阪には千日前電気館という常設映画館が吉沢商店の経営で作られた。欧米の映画の輸入販売も行っていた吉沢商店は、千日前電気館でも欧米の映画を上映し、興行は成功した。吉沢商店は、この後、東京にも特約劇場を持つようになり、欧米の映画の輸入販売を東京でも行った。

 昨年誕生したエム・パテー商会も、エム・パテーの所有する映画を興行する映画館を大阪に確保した。エム・パテー商会は瞬く間に東西に10数の配給館を設けるようになる。