MPPC加盟社の活動(2)
マックス・アンダーソン(設立者でもある)が扮した「ブロンコ・ビリー」シリーズが人気を呼んでいたエッサネイ社は売上高ではエジソン社、ヴァイタグラフ社に次ぐ会社として活躍した。また、エッサネイ社は昨年からカリフォルニアでも映画製作を行っており、北カリフォルニアのナイルスに撮影所を建設している。
MPPCの中心会社であるエジソン社は、製作メートル数と総売上高でトップを誇り、巨大なスタジオ(水中シーンも撮影できた)を保有した。7つくらいの俳優集団を抱え、2つか3つは野外撮影に派遣されており、1909年から10年にかけてはキューバへ遠征へも遠征を行った。また、ポーターがレクス社に引き抜かれた後、サール・ドーリーが撮影所の指揮を担当した。様々なジャンルを手がけ文芸映画を目指したが、著作者から映画化権料を請求されると、経費削減のためやめた。
カーレム社では、シドニー・オルコットが主な監督として活躍した。ニューヨークに撮影所があったが、冬になるとフロリダで撮影したりもした。
(映画本紹介)
アメリカ映画の文化史―映画がつくったアメリカ〈上〉 (講談社学術文庫)
- 作者: ロバートスクラー,Robert Sklar,鈴木主税
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1995/11
- メディア: 文庫
- クリック: 2回
- この商品を含むブログ (35件) を見る
アメリカ映画史を社会的、文化的、経済的な側面から眺めた1冊。といっても、それほど難しくはないので、専門的な映画本の入門編としても最適。MPPCの結成から崩壊までについても1節が割かれている。