フランス・パテ社、フェルディナン・ゼッカの作品 1901年(1)
「Par le trou de serrure(What Happened to the Inquisitive Janitor)」
フランス・パテ社のフェルディナン・ゼッカによる作品。
ホテルのボーイが鍵穴を覗いて住人たちの様子を見る。化粧に余念がない女性、女装を解く中年の男性、仲睦まじいカップルを見るが、最後の部屋を覗こうとして出てきた男性に見つかり叩き出される。
ボーイが覗いているシーンは、画面がマスクを使って鍵穴の形となるのがおもしろい。アイデアとしてはジョージ・アルバート・スミスの「おばあさんの虫眼鏡」のパクりだが、猥雑さが加わっている。
「Rêve et réalité」
フランス・パテ社のフェルディナン・ゼッカによる作品。
老いた男性が若い女性とテーブルで楽しげに酒を飲んでいる。女性にキスしようとすると、ベッドの上で老いた自分の妻にキスしようとしているシーンに。全部夢でしたという落ち。
オーバーラップを効果的に使用した最初期の映画といえるだろう。妻がかなり醜く描かれており(もしかしたら男性かも)、コントとしては落ちが見事にはまっている。アイデアは、パテ社の作品が最初ではないらしい。
「The Movies Begin - A Treasury of Early Cinema, 1894-1913」
初期の映画を多く見ることができる5枚組みのDVD。リュミエール兄弟、エジソン社、ジョルジュ・メリエスを始め、イギリスのブライトン派と呼ばれた人々など、日本ではなかなか見ることができない作品を見ることができる。
アメリカのamazonから輸入して買うことができるが、もちろん英語。それでも買いたいと思う人は、下記サイトが参考になります。
http://dvd.or.tv/(個人輸入指南)
http://www.play-net.co.jp/movie/(輸入代行業者)
注意!・・・「リージョン1」のDVDです。「リージョン1」対応のプレイヤーが必要です。