エジソン社の作品 1904年(7)

「DOG FACTORY」

 エジソン社の作品。

 犬を預けることができるという店。だが、普通に預けるのとは少し違う。専用の機械に犬を入れると、犬がソーセージに変わって壁にかけて置いておくことができるのだ。引き取るときは、ソーセージを機械に入れれば、また犬に戻るというシュールで楽しい作品。

 リュミエール社の作品で「自動ソーセージ屋」という作品がある。豚を機械に入れると、自動的にソーセージが出来上がるという作品だ。この作品は好評だったらしく、アメリカではバイオグラフ社エジソン社がリメイクをしている。そして、この作品はさらに捻りを加えた作品となっている。

 もともとのリュミエール社の作品は、自動化が進むアメリカの肉食業者を皮肉ったものだという。そう考えると、アメリカでリメイクされて、さらに変化が加えられるというのは皮肉だ。

 ちなみに、監督はエドウィン・S・ポーターが担当しているという。「大列車強盗」(1903)をすでに監督した後の作品だが、固定カメラで編集もなく撮影されている。ポーターがグリフィスとは異なり、映画の地平を切り開いていこうとして「大列車強盗」を監督したわけではないことが、このころからもわかる。



(DVD紹介)

More Treasures From American Film Arch 1894-1931 [DVD] [Import]

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注意!・・・「リージョン1」のDVDです。「リージョン1」対応のプレイヤーが必要です。