エジソン社の作品 1908年(3)

「CUPID’S PRANKS」

 キューピッドが2人の男女を結びつけるために活躍するが、最後には失敗してしまう。

 この年のバレンタイン・デイに合わせて公開される予定だったが、少し遅れてしまったらしい。また、この作品にも、当時まだ俳優だったD・W・グリフィスがエキストラとして登場している。

 キューピッドが矢を放つ対象を見つけるために、ニューヨークの空を飛ぶシーンでは、「レアビット狂の夢」(1906)と同じように、上半分にマスクをかけてキューピッドを映し、下半分をニューヨークの実景を映すという手法を用いている。ポーターの手法はあまり変わらない。

 幼児にキューピッドを演じさせ、恋の矢を放つだけではなくて、男女の座る間隔を詰めさせたり、ダンスに誘うように仕向けたりといった活躍を見せるのがおもしろい。

 最後には失敗してしまう。キューピッドは恋のきっかけを作ることはできても、恋の終わりを止めることはできないらしい。

 エドウィン・S・ポーターとサーリー・ドーリー監督作



(DVD紹介)

Edison: Invention of the Movies [DVD] [Import]

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映画初期のエジソン社製作の映画を大量に見ることができる4枚組DVD−BOX。各作品についての解説(英語)もあり、かなり親切な作りになっている。

注意!・・・「リージョン1」のDVDです。「リージョン1」対応のプレイヤーが必要です。