イタリア フィルム・ダール・イタリアーナ社の作品 1910年(1)

「KING LEAR(リア王)」

 イタリアのフィルム・ダール・イタリアーナによる作品。

 ウィリアム・シェイクスピアの「リア王」の映画化。ロケを中心に撮影されているが、固定されたカメラによるショット、役者の大げさな演技により、演劇的な印象を受ける。ストーリーの運びは、各シーンの始めに挿入された字幕によって説明される。映像の部分は会話が中心となっているため、映像の部分のみでストーリーを把握することは難しく、もともとストーリーを知っている人向けの作品といえる。

 この作品の特徴的な部分は、彩色だ。主に登場人物の服に施された彩色は、濃淡まで表現されており非常にきれいな印象を受ける。さらに、彩色によって登場人物の区別がつきやすくなっている点も指摘する必要があるだろう。



(DVD紹介)

「SILENT SHAKESPEARE

 サイレント期に映画化されたシェイクスピア原作の映画を集めた作品集。興味深い作品が並んでいるが、基本的に原作を知っている人向けの作品がほとんどのため、「楽しむ」のは少し難しいかもしれない。

 アメリカのamazonから輸入して買うことができるが、もちろん英語。それでも買いたいと思う人は、下記サイトが参考になります。

http://dvd.or.tv/
 
注意!・・・「リージョン1」のDVDです。「リージョン1」対応のプレイヤーが必要です。