映画評「ココのハエ退治」
製作国アメリカ 原題「THE TANTALIZING FLY」
J・ブレイ・ステュディオズ製作 パラマウント・ピクチャーズ配給
監督・製作・脚本・作画・出演マックス・フライシャー 製作ジョン・ランドルフ・ブレイ
フライシャー兄弟による「インク壺の外」シリーズの1つで、ピエロのココが登場するシリーズの1つでもある。
アニメ草創期において、実写とアニメを組み合わせた作品が少なからず作られていた。ウィンザー・マッケイは知名度が高かったこともあり、いくつかの作品に登場している。「ココのハエ退治」も、実写とアニメを組み合わせた作品だが、縦横無尽にアニメ内の世界と現実が交錯する点において、他にはない楽しさを持っている。
1匹のハエが、ココを書いているマックスを煩わせると同時に、アニメ内のココも煩わせる。マックスもココもハエを退治しようとするが、その過程でアニメ内のココが万年筆を振り回すと、実写のマックスにインクがかかったりする。
1つ疑問だったのが、ハエもアニメなのかということ。震えるような細かい動きをみると、本物のようにも見えるが、ハエを自由自在に操れると思えず・・・どちらにしても凄い技術であることに変わりはない。